新緑は、母からの最初の贈り物 春華モモ「をかしきことこそめでたけれ」#27

生れてから身長が1メートルしか伸びていない! 臍の緒が入っている桐箱の裏に生まれたときの身長が記載されていたのですが、これを見て驚愕です。お友達に話すと皆げらげら笑いながら、それはお母さん大変やわ! と口をそろえます。さて今月は、誕生日に寄せる、季節のお話です。
春華 モモ 2026.05.17
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山滴るころにわたしは生まれた。晩春から初夏へと移り変わったそのころは、目には木々の緑がみずみずしく、耳には鳥たちの囀りがぴちぴちと清々しく届く。藤や菖蒲、躑躅らの香りが鼻を通り抜ける。そよそよと頬を撫でてゆく風はほんの少し熱くなってきたそれをおさめてくれる。真っ白な花のように湯の中で咲いたまださっぱりしている、はしりの鱧もこのころだ。ほんの少しの期間しか出回らない枇杷もこの季節。どれもこれも好きなものばかり。そして何もかもが豊かに動き出し、自然のエネルギーが満ち溢れるころ。

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